B型のアラサー女。

アラサーよ、前を向け。熱しやすく冷めやすい。そんな自分も嫌いじゃない。

カレーは配膳台に戻らず


f:id:ohtayu:20231027010832j:image

今週のお題「こぼしたもの」

 

ガッシャーン!

、、、。

 

クラス中の時が止まった。

先生も固まった。

 

みんな大好きカレーを

給食当番の女子が盛大にこぼした。

こぼしたというよりもひっくり返して全滅させた。

 

まさに、覆水盆に返らず。

カレーは配膳台に戻らず。

 

給食当番の女子は目立ちたがり屋でも、控えめな子でもないフツーの子であった。

それがまた辛い。

 

床に散らばるカレー。

ウンコだぁー!!ギャハハ!!と

いつも通りふざける男子。

泣き出す給食当番のフツー女子。

給食当番を庇う責任感の強い女子。

苛立ちを隠しながら掃除の準備をする先生。

カオスである。

 

苛立ちを隠した先生の指示で

クラスは掃除組、配膳組、着席組、

そして他のクラスと他の学年からカレーを恵んでもらう組に分かれた。

 

先ほどのカオス状態は収まるころ、クラスは一丸となっていた。

各々任せれている任務をこなしながら、遠征中のカレー隊を信じて待つ。

カオスな状況は一変し、よくわからない高揚感と一体感が生まれる。

 

このような緊急事態の時、他のクラスや他の学年にまで足を運び、カレーを恵んでもらわなければいけないため、コミュニケーション能力が高く、リーダーシップ性がある子がカレー隊として活躍をする。

 

そして、勇者カレー隊はやりきった表情でみんなの待つ教室に帰ってくる。

 

勇者はこう言った。

「もらってきましたぁ!!」

なぜかクラス中からの拍手。

決して多くはないカレーライスをみんなで有難く、達成感に浸りながら食べる。

 

そして、帰りの会では

先生からは「トラブルがあったけど、みんなで協力して、よく頑張りましたね」というフィールドバックをもらう。

終わりよければ全てよし。

 

よく覚えていないが、たぶん小3の夏頃の思い出。

1日でいいから、あの頃に戻ってみたい。